新伊予八百八狸

今年は松山城築城400年記念で色々な行事が行われている。
その中の一つに宮崎駿の「平成狸合戦ぽんぽこ」にもでてきた伊予狸の歌舞伎。
江戸時代の終わりごろ作られた講談「伊予八百八狸」をもとに、新しく歌舞伎になった。
今度の平成若衆歌舞伎を見たいとは思っていたが、高いし、一人で行く勇気がなかったところ、友人のY内さんが「急に用が出来、行けなくなった。キャンセルはもったいないので見に行って」と入場券をいただいた。
一人は心細いけど〜5000円もするからね〜もったいない。「行く行く」二つ返事でありがたく頂戴し、今日の観劇になったのである。
幕が開くと華やかな「春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)」の踊りがはじまった。(歌舞伎も浄瑠璃も題名の読み方が難しくて、ふり仮名なしでは読めないなぁ。)
演じるのは片岡愛之助(曽我五郎)、上村吉弥(曽我十郎)、片岡秀太郎静御前)。
生の長唄や三味線、鳴物での踊りに引き込まれてしまった。静御前は色気がある〜。男の人とは思えないよ。
さて、20分の休憩の後、いよいよ歌舞伎が始った。
久松松平家のお家騒動の二幕五場で、片岡愛之助(後藤小源太)坂東竹志郎(松平隠岐守)片岡千壽郎(おこんの方)片岡りき弥(新藤源之丞)上村吉弥(大狸)片岡秀太郎(局袖垣)などが出演している。
ストーリーの中に現代の話(イラク戦争)もちょっと入れたり、軽妙なところがあって笑う場面もあったりする。
2時間半はあっという間に過ぎてしまった。
前のほうの席に、中村市長や加戸知事の姿も見え、隣に座っていたご婦人が帰りに加戸知事の姿を発見して、アイドルに声をかけるように「かとちじ〜ぃ」って声をかけると、にっこり知事が振り返った。
あぁ〜、再選されるはず。お婆ちゃまたちのアイドルなんだ。
そして出口には役者さんでなく、中村市長が観客の見送りに立ってらしたのには驚いた。
パンフレットを読み直すと、主催が松山市だったので納得。
帰りは込み合う電車を避けて、久し振り渋りに歩いて市駅まで歩くことにした。